魅惑

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その魅力的な目は、もう俺の心を鷲掴みして、離れられそうにない。 耳元に唇を寄せ、軽く、チュッとして、 「裏で待ってて。荷物とったら、降りて行くから」 と言い、会社に戻るふりをした。 こんな元気な下半身で、当然、会社に戻るわけにいかず、俺は、トイレにより、冷静さを取り戻すべく、冷たい水で顔を洗う。 なんとか、無理矢理沈めると、社に戻り、荷物を手にした。 誰かに声を掛けられた気がするが、俺の耳は、それを受け入れない。 先程、トイレから柚莉亜にメールを送ったから、早く下に降りること、それだけを考えていたわけで、他人の声など、受け付ける余地がなかった。
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