†学園道中†

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彼女が1人でいるのを見かけて直ぐに駆け寄った。が数メートル手前で止まる。 表情が歪んでいた。 その瞬間今までの彼女が全て偽りだったのだと悟った。そしてまた自分が情けなくなる、今度は悍ましい程に。 いま自分はどんな気持ちで駆け寄ったのだろう。 ホッとしていた。 彼女に友達ができなかったのを。 最悪だ。 「何ですか…?」 「っ!」 言葉が出ない。今更俺は何を言えるのだろう…。 ……でも、今の彼女は俺に似ている。きっと辛い。俺なんかが言う言葉じゃないかもしれないけど…言わずにはいられなかった。 「仲良く…してくれますか?サリア様」
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