第三章 過去

4/18
前へ
/359ページ
次へ
「あれ? 母さん、翔(かける)兄ちゃんは?」 「あぁ翔? 翔は今日は休みよ」 「休み? なんで?」 「なんでも、翔のクラスは今インフルエンザが流行ってるみたいでね? それで一週間だけ学級閉鎖なのよ」 「え~? ずーるーいー!」 「バカ言わないの! さ、ご飯食べたなら歯を磨きなさい?」 「ちぇっ……」 俺は父、母、兄がいる4人家族でだった。何気ない日常でも、それなりに幸せを感じていた。 そう、たった1つの事件が起こるまでは…………。 「それじゃ、行ってきまーす」 「はーい、行ってらっしゃい!」 俺は家を出て学校に向かった。
/359ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9774人が本棚に入れています
本棚に追加