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俺はマウンテンバイクに跨ぎギアを最大にしてペダルを力一杯こいだ。
病院は案外近く、外にはひーちゃんが立っていた。
「大我君! こっちだ! 早く!」
俺はマウンテンバイクを駐輪場に停め、ひーちゃんに呼ばれて走って行った。
「よし! じゃあ急ごう!」
…………急ごう? どこに?
そんな事は最初から理解していたのかも知れない…………。
ただそれを認めようとしなかった。
何故か?
怖いから……。
どうして?
一人になるかも知れないから……。
そんな事を思いながら、ひーちゃんに手を引っ張られ走っていると、1つの病室の前に立っていた。
もしかして…………。
最悪の事態が頭を過る。
俺は乱れた呼吸を落ち着かせて、病室の前に掛かってある標識を見た。
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