第三章 過去

13/18
前へ
/359ページ
次へ
「……もう手遅れ? なんでそんなことが分かるの? やってみなきゃわかんないだろ!? やってみろよ! 最後まで力を振り絞れよ! そんな簡単に諦めてもいいのか!? それが医者なのか!? そうなのか!?」 俺はこの時、完全に頭に血がのぼり医師の白衣を掴み泣き叫んでいた。 「大我君! やめるんだ!」 そこにひーちゃんが止めに入ってきて、俺を羽交い締めにする。 「止めるな! 離せ!! お前らが治さないんだったら俺が治してやる!!」 俺は出来る筈もない事を口にしながら、羽交い締めから逃れようと暴れた。 そんな中、優しく響く声が耳に入った。 「…………大ッ……我……!」
/359ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9774人が本棚に入れています
本棚に追加