第四章 仲間

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そんな体勢をすぐ直して、男子の集合場所まで走って行った。 「ええ、今日の体育は──」 ジャージ姿の体育の先生は首からストップウォッチと笛をぶら下げて、いかにも体育会系なオーラを醸し出していた。 「サッカーにしようと思う」 オオォォォ! クラスの男子が叫び、遠くの方で別の競技をしている女子から視線をあびた……。 「なぁ大我。サッカーだってよ!」 「そうだな。お前に言われなくても、ちゃんと自分の耳で聞いてたよ」 そういう俺と亮平はどちらかと言うと体育会系なのかもしれない。 まぁ文科系と体育会系の間があれば、迷わずそこにロンダートしながら入り込むだろうが……。 俺はそれなりにサッカーに集中して、時間はあっと言う間に過ぎていった。
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