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「そういうことならちゃんと言えよな。悟はいつも言葉が足りないんだよ」
そう言いながら俺の手を引いて起こしてくれる裕。だが、雨上がりのためズボンはずぶ濡れになってしまった
………後でどう仕返ししてやろうか
だが別に言葉が足らないのではなくただ後から付けたしただけ、と言うのはやめておく。怖いから
そのあとも他愛のない会話をしながら帰路に歩いて。
「---っ!?」
いきなり目の前の空間が歪んだと思ったら、突然扉が現れた
「……なぁ悟、コレ何だと思う?」
その光る扉は俺の裕に協力するようになってから得た厄介事センサーにこれでもかというくらい反応している。
………まぁ、厄介事を避けれたことはないが
だから俺は
「そんなものは見えない。さっさと行くぞ」
見なかったことにした
「いや見えてるだろ。なんで家と反対方向に向かってるんだよ。」
「……チッ」
いつもはどんな嘘も信じる純粋(バカ)な裕がこういうときに限って信じない
「なぁ、コレ気にならないか」
「ならん」
そう言って立ち去ろうとして裕を連れて行くために後ろを見ると
「そうか?」
と言いながら裕が扉に触るところだった
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