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―――――――
「はい、カルピス」
あの後羞マッハ号の上では直ぐに船医が来てくれて手当てをしていた。早く処置をしたおかげで安静にしていれば数週間で治るらしい。
んで、おれは今、まいがやっているお店でジュースを飲んでる。
お金?んなの宝払いだし。これ言うとつるのさんは詐欺だって言うけどね。
……つか、詐欺って何?
「あんがと」
まいがくれたカルピスを飲みながらさっきの行為が頭を過ぎる。
俯き加減になっていると、いつもと違う雰囲気のおれに心配したのかまいがおれの頭を撫でてくれた。
おれ、そんな子供騙しには引っ掛かんないからな。でも今日ぐらい騙された振りでもするか。あくまでも振りだからな。
「ゆーすけはどうしてそんなに海賊になりたいの?」
「何でって、カッコイイからに決まってんじゃん!」
「ふーん」
「あ、分かってねーだろ!これだから女は…」
「ふふ、そうね、女だから分からないわ」
そう言ってまいはクスクスと笑い出した。何が可笑しいんだ?
あっ、まいって言うのはこの町で飲食店を営んでる人。町長さんの娘なんだぜ?
そんなまいは少し抜けてるけどめっちゃいー奴!
だからつるのさんもまいの事が大好きなんだって!
だったら結婚すればいいじゃんって言ったらつるのさんは困ったような顔をして、そーゆーのじゃないんだよなぁ…って呟いてた。
つるのさんいわく、ビビビって来た人と結婚したいんだってさ。
ほんとまいにしてもつるのさんにしても言ってる事が意味分からない。
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