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もう一度会いたいと願うのは
痛みさえ愛しいから
ときめきを無くした永遠より
熱い刹那を…─
────
それからはたまに
あの時の女性─湖穂と会ってる
「久しぶり!!」
「おぅ!!」
今ではかなり仲良くなり
名前で呼び合う仲だ
「新しい恋できたぁ~?」
「ッいや…」
会うたびに湖穂はそれを聞く
心配してくれているんだろう
だけど最近
俺はその度にドキッとする
「…まだ引きずってるの?」
「あぁ…」
まだ茅鶴のことが忘れられない
茅鶴のことを考えると
愛しさが溢れる
それでも
今はその愛しさが
懐かしさに変わりつつある
「まだ、茅鶴さんに会いたい?」
「当たり前だろ?」
そう答えると
湖穂は少し寂しそうにする
なぁ湖穂…
前は茅鶴に会ったら
やり直したいと思ってた
だけど今は
"ありがとう"と"ごめん"を
伝えたい
幸せか尋ねたい
そして
「なぁ…」
「ん?」
「…俺ら、付き合わない?」
俺はやっと前に進めそうだと
新しい希望を見つけたと
伝えたいんだ─…
────
もう二度と
あんな誰かのこと
愛せない
そう思ってた
でも今は情熱が目を覚ます
予感がしてる
~*FェЙ*~
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