一輪の花

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  心優の話はこうだ 高校に入ってすぐに 声を掛けてきてくれた子がいた その子とは話も合い すぐに仲良くなれた 気が付いたら親友と呼べるほどに そんなある日 その子は好きな人が出来た と心優に打ち明けた その好きな人が 心優の友達だったから 応援しようと思って 二人の仲立ちをした しかしその人は友達ではなく 心優が好きだと言った それをその友達が知ってしまい 心優は裏切ったと言われ その子との絆は壊れた そしてそれから その子は学校に来ていない そしてその話を知っている子は 心優に軽蔑の眼差しを向ける ということだ 名前の通り心の優しい 友達思いの心優には 相当辛いだろう 「そうだったんだ…」 「私のせいで…」 「それは違う、心優は悪くない」 「だって!!私がいなければ、沙弥は…!!!」 「心優は…その男が、少しでも好きだったのか?」 「そんな訳無い!!!私には他に好きな人いるもん…!!」 「え…?」 心優に好きな人? そんなの初耳だ… 「私はっ…大翔が…!!Σッ?!///」 ここまで言うと心優は ハッと口を覆う 「え…マジ?///」 「~…///うん…」 恥ずかしそうに俯いた心優が 可愛くて愛しくて… 思わず俺は心優を抱きしめた 「ちょっ…大翔…?!///」 「俺も好きだよ…だから… 笑えよ お前は悪くないんだから その子も本当はわかってるよ 心優がそんな奴じゃない事くらい ただ、きっと…悔しかったんだよ だから…話せばきっと わかってくれるから… そんな顔すんな。な?」 「大翔…」 だけどもし… その子がわかってくれなくても 俺ら以外の全ての人が 君を信じなかったとしても 俺は信じるよ 全てのモノから君を守るよ 全てを受け止めてみせるよ だから笑っていて ずっと…俺の隣で─… ──── 痛みも苦しみも 全てを受け止めるよ だから泣かないで 笑っていて 一輪の花 今にも枯れてしまいそうな君の 無邪気な笑顔がもう一度見たくて 君の力になりたいんだ 例え君以外の全ての人を 敵に回す時がきても 君のこと守り抜くから…─ ~*FェЙ*~
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