ぼくと仲間と幼馴染

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  「昨日、わしの人獣化した姿は目にしておるな? わしら、神獣となった妖には人の姿に変身することが出来る。 まあ、おぬしのような唄い手の力があってのことじゃがの。 妖には様々な力があるが、その能力を最大限に活かす、音術を使えるのは人獣化した時だけ。 そして、その力は音を重ねるほどに強くなる」 ポチが意味ありげに言葉を切ってぼくを見つめる。 「音を重ねる?」 「ああ、今風の言葉で言えばなんじゃ? グループサウンズじゃったか?」 ポチが得意気な顔で言う。 いや、それはいつの昭和時代だよ。 「バンドでも組むって言うの? メンバーもいないのに?」 「フフフ、それはどうじゃろの?」 ポチがまたしても人間のような笑顔を浮かべてチラリと横の草藪に目をやった。  
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