ぼくと仲間と幼馴染

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  「ナオキ、お主は何が言いたい? 両親や恋人、友人に危機が迫らないと実感がわかぬか? 昨日も言ったがの、封印が解け、ご神木と神社焼かれたことにより、この地の加護は確実に失われておる。 手をこまねいていては本当に手遅れになるぞ」 ポチがフウと息をつく。 「椿茶衣、ナオキに神社の様子を見せてやれ」 「わっかりましたー!」 子供のようなスズメの人獣がツカツカと歩み寄り、ぼくの目の前で帽子を脱ぐ。 「この中を覗いてください」 言われるがままに中を覗き込むと、帽子の中に白く濁った液体が湧き出してきている。 「白く濁りし磨汁鏡(とぎじるかがみ)、神社の中を見せておくれ」 椿茶衣が呪文のような言葉を歌うように呟く。 帽子の中身が波打ち、波紋が大きくなっていき、最後にポチャンとしぶきが跳ねて、水面が静かになる。 すると白く濁っていたはずの水が透き通り、そこには何か家の中のような風景が映し出されていた。  
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