ぼくと白猫

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… 「つまり、どゆこと?」 ぼくはコーイチもとい謎の存在の言葉を黙って聞いて聞いていたのだが、あまりの荒唐無稽な話に痺れを切らして問いかけた。 「うむ、つまり簡単に言うと悪いやつがうぬの町を荒そうとしておると言っておるのじゃ。 じゃからワシを━━」 「言葉の意味はぼくにだってわかるさ! そうじゃなくて、そんなマンガみたいな話を信じろって言うのか?」 言葉を噛み砕いて更に易しい説明をしようとするコーイチもどきにぼくはイライラしてしまった。 「それに、"コーイチの身体を借りてる何者か"だって言うなら、そんな話をする前にまずは自分が何者か名乗るべきだろ?」 ぼくが連続してまくし立てられ、白猫はシュンと小さくなったように見える。 「うーむ、確かに無礼であった。 わしは本来人間に名を呼ばせることはせんのだが、まあ以前はポチと呼ばれていた」 「はぁ?!」 猫のくせに、ポチ。 いや、こいつは猫に憑依しているだけで、実際は猫ではないのかもしれない。 案外、かつては犬に憑依して、ポチと呼ばれていたのかも……  
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