ぼくと白猫

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  「とにかくじゃ、わしの言うことを信じて、ちょいとついてきては貰えんかのう」 … 我が家の飼い猫、コーイチの身体を借りたポチと名乗る猫の化身は、"花咲か爺さん"に登場した神様の使いの白い獣(自称)で、悪いやつらからこの町を守るためにぼくの協力を必要としている。 この胡散臭い猫もどきの話を要約すると、そういうことらしい。 ぼくは、その話を信用したわけではなかったけれど、猫が人語を使うという異常事態が起きていることは事実だったし、何よりもコーイチの身を案じて(ぼくは無類の猫好きなのだ)ポチについていってみることにした。  
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