彼女の過去

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彼女は二頭のイルカを見てそう言った。「僕達はこの二頭のイルカと一緒だ。いつまでも、このイルカのように同じ時を過ごそう」。僕は、彼女を安心させるためにでわなく、自分の気持ちを伝えた。彼女は、振り向きもせずに小さくうなずいた... そのまま人目もきにせずに、ただ後ろから優しくだきしめていた。その時、「つばさ?...、翼だろ」後ろから声がした。彼女をはなして、二人とも後ろをみた。男が一人立っている。嫌な予感がする。彼女は男をみると、走って何処かに行ってしまった。その時、僕は一瞬だが二つの選択をしなければならなかった。一つ、彼女をおいかける。二つ、目の前の男が誰なのか聞く... 僕は覚悟を決めて二つ目の選択をした。なんとなくわかってはいたけれど。男は明るくいった。「翼のもと彼です」。
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