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タクシーを呼び、乗り込む。
デリヘルとでも思っているのか、いやらしい目付きで優子を見ている運転手の視線を、目を閉じて遮断する。
国道を進み大きなゴルフ場を通り、マンションへ着く頃、ようやく目を開けた。
帰った部屋はゾッとするほど物寂しく、無性に泣きたくなった。
誰かに電話しようか、しかし誰に?
人間たるもの程度は違えどプライドはある。
「妻帯者と寝たオンナ」を露呈するには勇気がいる。
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