無知が故

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私は【ゆり】。 16才の頃キャバ嬢になった。 初めて勤めた水商売。若さや努力は成績に反映され、入店間もなくナンバー入りを果たし、自信に満ち溢れていた。 「もっと自分の女としての魅力、可能性に懸けてみたい」 と有名店に移ることに決めた。 退店の意志を伝えるとキャストやスタッフは『寂しい、考え直せ』と引き止めてくれた。思いが嬉しくて泣けた。 だが、私の意志は固かった。 この希望や自信は後に、自らを追い詰め、精神を崩壊させることになる、ただの過信だということも気付かぬままに…。
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