151人が本棚に入れています
本棚に追加
すっかり温まったシチューを食べながら二人はお喋りをする。
「でね………なんだよ~」
「うん…」
会話の比率は8:2。
もちろんロアが8だ。
嬉しそうに、今日学校で先生に褒められたことを話すロアに、優しく頷くミティ…
ミティはお喋りをしてる時のロアの笑顔が大好きだった。
大袈裟でなく、本当に、ロアの笑顔を守る為だったら、死んでもいい…と思っていたくらいだ。
「……もうすぐ…ロア、卒業だね…」
「え?……うん」
珍しくミティから会話をしてきた。
「やっぱり……ミリアさんと同じ場所で…働くの?」
ミティの質問に少し考えるロア…
「どうかな?看護師にはなりたいけど、お母さんと同じ勤務地にはなれないでしょ?私なんかまだまだヒヨッコの見習い看護師だし…」
笑うと、パリッと手にしたパンをちぎるロア。
「ロア…お母さんに会えなくて寂しくない?」
ミティが訊くと、ロアは首を振った。
「全然!だってミティが居てくれるから!」
笑顔でミティを見てくれるロア…
ミティにとってロアは姉なんかじゃなかった……
宝……そのものであった…
最初のコメントを投稿しよう!