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ズボンを膝上まで捲ると、川に入っていくニックだった。
「だ、ダメだよ!魚を取っちゃ…」
ミティの言葉を無視して、魚を取り始めるニック。
「なにビビってるんだよ!!ルサルカなんていないって言ってるだろ?」
手で大きな魚を捕まえた。
その時だった…
「コラッ!!ダメよ!」
森の中をロアが歩いてきたのだ。
「大人達からこの川の魚は取ってはダメ!て言われてるでしょ?」
ロアの姿に驚くミティ。
「なんで?ここに…」
ロアはミティを見て、微笑む。
「ミティが川に行ったって訊いて来ちゃった♪」
テヘッと舌を出すロア。
「ミティはなんでこの川に?」
反対にミティに訊くロア。
「それは…」
ミティが答えようとした時、ニックが得意気に大きな魚を持って川から出てきた。
「見ろよ!ロア!こんなデッカイ魚捕まえたぜ!」
しかしロアは顔に怒りの表情を浮かべると、キッとニックを睨んだ。
「川に返しなさい!」
その気迫に圧されるニック。
凄いねー!
と、笑ってもらいたかったのに、キツく叱られてニックはふてくされる。
「分かったよ…ほらよ…」
ドシャ!と地面に魚を投げ捨てた。
「なんてことを!!」
ロアがニックに近寄ってパン!とニックを叩いた。
「ルサルカの怒りをかうわよ!」
「そんなのいないし…」
ニックがぶたれて赤く腫れた頬を押さえた時……
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