緑の髪の少年

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「生意気なんだよ…ミティのくせに…」 ドンッ!と床に倒されるミティ。 相手はクラスで一番身体の大きいニック… ニックの父は木こりで、腕の太さは丸太のようだった。 ニックもその父親の遺伝を受けていて、ものの見事な力瘤を見せつけていた。 「ロアと一緒に弁当食ってやがったな……」 ニックは、憎そうにミティを睨む。 そう……ニックは学校1の美少女であり、優等生のロアに恋焦がれていたのだ。 しかし、何度告白しても、ロアはニックを受け入れてくれなかった… なのに、身体の小さい、落ちこぼれミティには優しいロア… それが許せなかったのだ。 「ロアがお前のこと好きなんだくらい思ってるだろ…?」 ニックの言葉に首を振るミティ。 しかしニックは許さない。 ミティの顔を大きな右手でギュウ~と掴む。 「い、痛い…よ…」 アイアンクローの体勢で、そのままミティの身体を宙に浮かすニック。 バタバタ!と浮いた足を振るミティ… 「この汚い野良エルフが!お前なんかな、ロアに拾われてなければ、森の中で魔獣に喰われて死んでいたんだ!いいか?勘違いしてロアに近づくなよ……魔獣に代わって俺様が殺してやるからな…」 ニックは笑うと、やっとミティの顔から手を放した。 ドサッと床に腰を落として、イタタタタと腰をさすったミティだった。
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