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「蔭刀がいるからに決まっているだろう」
「へ?」
(そういえば奈落ってここにくる前蔭刀さん庇ったりしてたっけ…奈落と蔭刀さんってどんな関係なのかしら…)
「かごめーご飯運んでくれるかしら?」
「あ、はーい!」
「蔭刀さんから受け取ってー」
「あ、ではこれを」
「任せて!」
(それにしても…)
食器をテーブルに置きながらかごめは奈落をチラッと見、軽くため息をついた。
(奈落って確か蔭刀さんの容姿を使ってるって珊瑚ちゃんが言ってたわ…それなのに)
再びかごめに食器を渡す蔭刀の笑顔にかごめは妙な気分になった。
(どうしてこうも性格が違うのかしら…!!おんなじ顔で優しい顔だし、何より…)
「かごめさん、塩はどこにあるのでしょうか?」
そう言って小首を傾げる仕草も教えてあげたあとの嬉しそうな笑顔も…
(か、可愛い…!!)
そう思えてならなかった。
「はぁ…」
かごめが何度目かわからないため息をついた時、かごめの脳裏に新たな問題が浮上した。
「ママ!犬夜叉は!?」
「あら、犬夜叉君ならあなたの部屋にいる筈よ?」
「あの、犬夜叉もここで食べるのよね…?」
「当たり前じゃない」
「じ、じゃああたし犬夜叉呼んでくる」
「よろしくね」
かごめは確実に起こるであろうさらなる嵐を想像し、再びため息をつきたくなったのだった。
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