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奈落は静かに井戸に降り立った。
(骨喰いの井戸…かごめが現世とやらに行く唯一の道、か…)
奈落は怪しげに笑う。
(くくく…この井戸を塞いでしまえばかごめは戻れぬ…犬夜叉達はかごめが何やら現世から持ち帰ったものなどを必要としているらしいからな…)
奈落がそう思いほくそ笑んでいると、背後から声がした。
「それじゃあ犬夜叉、また三日くらいで戻ってくるから…っ!!」
「なっ、あれは…!!」
奈落がゆっくり振り返ると、そこには犬夜叉一行がいた。
「奈落てめえ!!なんでこんなところにいやがる!!」
「くくく…犬夜叉、相変わらず騒がしい奴だな」
「うっせえ!!俺の質問に答えやがれ!!」
「そう焦るな。今日は戦いに来た訳ではない」
「じゃあなんでこんなところにいやがるんだ!?」
犬夜叉の質問に奈落は笑った。
「くくくく…かごめ、お前はこの井戸がなければ帰ることはできないそうだな…ならば…」
「な、何をする気!?」
「埋めてしまえば帰れまい」
この一言が戦いのゴングになったことは言うまでもない。
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