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「どうした犬夜叉、わしはまだ井戸から離れておらんぞ…?」
「く、てめえ卑怯だぞ!!結界を解け!!」
「結界を解けと言われて解く奴などおらんだろうに…」
「くくく、法師の言う通りだぞ犬夜叉…」
「畜生…!!」
「愚かだな犬夜叉…しょせん貴様程度の力でわしを倒すことなど……っ!!?」
奈落は己が見た光景に目を見開いた。
犬夜叉達も奈落の表情の変化に気付き、振り返る。
そこにいたのは…
「っ…は……はぁ…っ、奈落っ…」
「な!あの人は…」
珊瑚が驚愕の眼差しでその人物を見る。
「蔭…刀…!」
奈落は驚き声になったのは名前だけであった。
「珊瑚ちゃん、知ってるの?奈落にそっくりだけど…」
「あの人は人見蔭刀…奈落の今の姿の持ち主だった若殿だ…」
「え!?」
「だけどあの人は…奈落に体ごと乗っ取られた筈…どうして…」
「けっ!どっちにしろ奈落の仲間ってことじゃねぇか!!たたっ斬るまでだぁ!!」
「待ちなさい犬夜叉!!」
「風の傷!!」
犬夜叉の放つ風の傷は真っ直ぐ蔭刀に向かう。
が、風の傷の通り過ぎたところに蔭刀の姿はなかった。
「蔭刀っ!」
「奈落…すまな…い…」
代わりに犬夜叉達の前には蔭刀を抱えた奈落の姿があった。
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