29人が本棚に入れています
本棚に追加
「どうなってやがる!なんでアイツは庇った!?」
「なにか特別な理由でもあるのかしら…」
「んな訳あるか!アイツはどうせ道具を壊されたくなかっただけだろうよ」
「犬夜叉!なんてこと言うのよ!!」
「ホントのことだろ!」
「それよりかごめちゃん、あの人…様子が変だ」
「え…?…ほんとだ…確かに、苦しそう…」
かごめ達が状況判断に迷っている中奈落は抱えた蔭刀の様子に焦っていた。
「蔭刀、あの距離を走ってきたのか…?」
「奈落、が…戦ってる…って…」
「馬鹿者…わしがやられる訳なかろう…」
「っ、だって…傷、付いて…欲しくない、から…っけほ」
「病が…苦しいか蔭刀」
「い、や…大丈夫…奈落、がいる…からっ」
「蔭刀……とにかく、城に帰るぞ」
奈落が飛び、城を目指そうとした時犬夜叉が咄嗟に鉄砕牙を投げた。
「くっ!おのれっ」
「逃げんのか奈落!!」
「黙れ、貴様には関係のないことだ!」
「何だと…!っ、鉄砕牙!!」
犬夜叉が叫ぶと、投げ飛ばした鉄砕牙が戻ってきた。
「何…!」
鉄砕牙は奈落の足を掠め、奈落はバランスを崩して落下した。
「くそっ」
奈落は咄嗟に蔭刀を庇うようにしっかりと抱き締め、そのまま落ちていく。
(わしはなんてことないが蔭刀は…っ)
奈落がそう思った時、地面に到達した…
と、思われたが、奈落達は運がいいのか悪いのか井戸の中に落ちてしまった。
「しまった!!」
犬夜叉が慌てて井戸を覗き込むと、井戸から光が溢れ、そこに奈落達の姿はなかった…。
最初のコメントを投稿しよう!