海をみていた午後

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私は一体どうしてしまったんだろう… 携帯を持ち 電話をかけていた… 『もしもし?』 懐かしい声が聞こえてきた 私は泣き声を殺して黙って小池さんの声を聞いていた 『リサちゃんか?リサちゃんやろ!』 私はその言葉を聞き声をだし泣いた 『どうしたんや!何があった!』 『私…妊娠してる…助けて』 『すぐに家いくから住所教えて!』 私は泣きながら住所を教えた なんで電話してしまったんだろう あんなに強く決意してたのに… 30分ほどすると、呼び鈴がなった 私は恐る恐るドアを開ける そこには小池さんが立っていた 『今週仕事で東京きてたから…大丈夫か?』 『うん…』 私の膨らんだお腹を見て小池さんはびっくりしていた 『なんで黙ってたんや…あがるで』と靴をぬいで部屋にあがった 『小池さんの事諦めてから…妊娠わかって』 『なんでそんな無茶するねん』 『ごめんなさい』 『一人で育てるつもりだったのか?』 私は頷いた 『俺はそれなりに考えて、リサちゃんの返事まってた。結婚するならリサちゃんやってもう決めてたから』 『私は…この子の事が精一杯で…小池さんはもう私なんて忘れてると思ってた』 『本気で怒るで…リサちゃん京都きてくれてあの海見に行った時から、俺の気持ちは変わってへんのや!結婚…しよう』 私は小池さんの顔を見上げた そこには涙でくちゃくちゃになった彼の顔があった
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