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「…もう知らねぇ!!」 「どうぞ、ご勝手に」 「…ッ、」 …バンッ …いつもそう ケンカすると、必ず拗ねる しかも、男なのに女々しいし、私の大事なものを隠す… その隠しているものにはすぐ気付くよ? だって…玄関に飾ってあるんだから 隠してある場所は決まって同じ場所 そりゃ、完璧に把握してます だから、今日は先回りして待ち伏せすることにした 場所は、私達二人のいろんな思い出がつまった公園…日が傾いて、夕方とよべる時間になった頃 ひとつの影が見えた… 「……なんでいるの?」 小さい声で言ったみたいだけど、私にはちゃんと聞こえた 呟いてからびっくりしたままの顔で、私を見つめては、思い出したかのように急に口を尖らせ、プイッと顔をそむけるの… 「ごめんね…。私が悪かった」 「…じゃあ、こっちに来てよ…」 と、私を自分の隣に呼ぶ 無邪気な笑顔で地面を指をさした その指の先には、私達の影が重なっていた…
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