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古ぼけたビルが見える。
ビルが建っている場所は別段変わったところはない。変わっていないからこそビルが余計に目立つ。ビルは五階建てで、四階と一階以外は何も入っていないように見える。
一階には、喫茶巽とあり、四階には四宮第二探偵事務所とある。
そこには、一人の男が見える。
この杜若町にある私立杜若学園の制服を着たものだった。制服は灰色を基本としたブレザーで ズボンは黒でネクタイは学年ごとに違い一年は緑、二年が青、三年が赤となっている。彼は青を付けていることから二年生なのだろう。
そして、特徴的なのはかなりの長さの黒髪だ。
男ではかなり珍しいヘアースタイルだ。
「ふむ…助手が見つかったか…」
彼の名前は四宮幽魔といい、探偵業を生業とする四宮家の次男だ。
幽魔は部屋を見渡す。
内部はドアを開けたところから広い20畳の部屋と三つの別室へのドアがある。
一つは 風呂場と洗面所とトイレがある。ちょうどドアから左側にある 。
どれも綺麗に掃除してあり部屋自体も狭くない。
ドアから右側には二つの個室がある。
どちらも8畳で一つは幽魔の個室となっているが一つは空き室だ。
これから来る助手の部屋になるのだろう。
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