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次に、世界を作った。
始まりは、小さな箱庭。周りを高い高い塀に囲まれた街。
緑を沢山植えようか。
中心には城を作った。箱庭の外まで見渡せるであろう、大きな大きな城を造った。
そして、その塀の中は城下町になった。
作ったパーツに火をしみこませた。土を、風を、水をしみこませた。
「ご主人様、これは?」
「君たちが作る世界だよ」
「これが、私たちの、世界」
アエラが淡々と訊き、イオンが飲み込むように頷いた。
左右から、真逆の視線を感じる。
右にイオン、左にアエラ。
自分の為す世界創造を、二人それぞれの蒼い瞳が映し出していた。
これで、大丈夫。
これで、世界の舞台は整った。
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