繭のライバル?

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はぁ…… 何で今日は翔まで? 『燕羽、パンは?』 「もう……はい」 仕方ないから自分のパンを翔に渡した 『んじゃ、これ』 「いいの?」 『うん』 「ありがとう」 やった! 翔の超豪華弁当と交換してもらった 「繭には揚げパンとクリームパンで雪魅は……ごめん、チョコしかなかったからサンドイッチでいい?」 「うん、雪魅は何でもいいよ」 「何でもいいなら食堂で食べたらいかがですか」 「嫌~!」 「ほら、喧嘩しないの」 「燕羽」 あっ、パンの袋ね 繭のパンを受け取り袋を開けて渡した 「ありがとう」 「うん」 「あのさ、袋も開けられないの?高校生のくせに」 「雪魅、いいから」 「だって……」 見兼ねた翔が助けてくれた 『繭、燕羽との生活はどう?』 「楽しいよ……昨日は折り紙やった」 『そっか、髪は誰が?』 「燕羽がシャンプーしてくれる」 『そかそか』 「一緒に寝てる」 『うんうん』 「俺、繭に宿題教えてもらったし」 『繭なら楽勝だろ?』 「うん」 「あっ、ジュース忘れた」 『マジかよ』 「教室だから持ってくるよ」 「僕も行く」 「繭も?」 「うん」 やっぱり雪魅は苦手みたい 「じゃ、ちょっと待っててね」 『わかった』 「うん」 繭と二人で教室に急いで戻った 「繭は翔の知り合いなの?」 『だね、和海の従兄弟だから昔から知ってるよ』 「昔からあんな感じなの?」 『まぁな……でも燕羽と知り合ってから変わったよ』 「燕羽は雪魅のなの」 『燕羽は誰の物でもないよ』 「昔から燕羽は雪魅と一緒に居てくれたの!だから雪魅のものなの」 『……まぁいいや』 翔はまたパンを食べ出した 「……………」 足元に燕羽の作ったぬいぐるみ 雪魅は持ってないのに繭だけなんて許せない だからいい事を考えちゃったんだ
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