繭のライバル?

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繭画伯はどんな箱を作ったのかな? 「繭の箱もみたいな」 「うん」 ロッカーから箱を持って来てくれた 「これ」 「うわっ、ラマだ!可愛いっ」 「開けてみて」 「いいの?」 「うん」 この単なる箱もいくらするのか……と考えたらちょっと手が震えた 「あっ、オルゴールなんだ」 「うん」 「この曲は……」 「ロミオとジュリエット」 「何だかいい曲」 「燕羽にあげる」 「えっ、ダメだよ」 「あげる」 「繭……」 もしかして俺にくれる為にラマを? 「雪魅の方がいいの!雪魅の曲は東野カナなの」 えっと……誰だろ 俺は余りポップスは聴かないからわからない 「うん、雪魅もいい曲だね」 「でしょ?」 てか、どうしよう 二人にオルゴールを差し出されても…… 『なにしてんの?』 あっ、救世主……にはほど遠い翔が来た 「翔」 『繭、なぁに?』 「パッツンて何?」 『パッツン?ああ、パッと明るいツンデレ』 また適当な事を…… 「ツンデレ……」 「ちょっと!繭が余計に悩んでるし」 「繭はツンデレじゃなくてツンツンなの」 雪魅まで 『で、その箱は?』 「美術で作ったの」 『上手だね』 「そうだ、繭は翔にあげれば?」 「嫌」 『だよな……ストレート過ぎて逆に笑えるし』 「そうだ……翔」 『ん?』 「雪魅、生徒会に入りたいの」 『生徒会?』 「うん」 『生徒会役員はもう今のメンバーで十分だしな~』 「雪魅も仕事はできるの」 『いや、仕事が出来るとかは余り関係ないから』 「じゃ、どうしたら入れるの?」 『そうだな……繭がいいって言えば考えてもいいよ』 「………………嫌」 『だって』 「繭は関係ないの!翔が言えば入れるって聞いたの」 『でも、会長は和海だよ?』 「雪魅は入りたいの」 雪魅は昔から言い出したら引かないんだよな だけど雪魅まで生徒会に来たら繭がちょっと可哀相だし 『わかった、一応和海には伝えておくから』 「うん」 『そろそろ行かないと』 「だね、雪魅また明日」 「うん」 結局、二人のオルゴールを貰ってしまった てか、なんか疲れたような…… これから毎日こんな感じになるのかな?
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