繭のライバル?

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久しぶりの生徒会の仕事はハンパなかった 「燕羽、これを8枚上から重ねてホチキスで留めろ」 「わかった」 『俺が留めるから』 「うん」 えっと、プリントを1から8の順で…… 『何だか空気が悪いな』 「あっ、翔!ダメだよ」 『ん?』 窓を開けた途端、強風でプリントがぁぁ! 「ああ……床に」 『今日は風が強かったんだ』 もう遅いです…… 『まぁだぁ?』 「あのさ……今拾ってる最中ですが」 もう…… バラバラだ また全部揃えないと 『ひま』 「なら翔も手伝っ……わなくてもいい」 翔が動くと余計な仕事が増えてしまう 『繭は何してんの?』 「それ以上近付かないで」 『わかった』 繭はわかってるんだ パソコンを使って鬼の速さで何かを打ち込みながら言った 「冬矢」 「なんだ?」 「この集計間違ってる」 「マジ?」 「うん、ここ」 資料を見ただけでわかるなんて…… 頭の中にもパソコンが? 「ああ、うっかりしてた……訂正し忘れてた」 「じゃ、訂正した数字を打ち込むね」 「だな」 繭の仕事に比べれば俺の仕事は楽すぎる…… 床にばらまかれたプリントを拾いながら溜息をついた 「繭、後これもお願いします」 「うん」 更に仕事を? 会長……貴方は鬼ですか? 言うまでもない 魔王でした 「やっと揃った……」 プリントを重ねて翔に渡した 「はい」 『ほいっ』 「はい」 『ほいっ』 「はい」 『ほいっ』 よしよし、何とか仕事も…… 「ちょっ!留める場所が違う」 『どこでもい~じゃん』 「あのさ……左右を留めたらどうやって見るんだよ」 『気合い』 「………もう」 またホチキスを外して最初からだ 「翔、俺がやるよ」 『んじゃ任せた』 「はぁ……」 てか、もしかしてわざと? ソファーに横になりながらゲームを始めた翔を見つめながら溜息をついた 会長…… 翔に甘すぎです 「翔」 そうだ!ガツンと!! 『和海、お腹すいた』 「そう言うと思っていました」 会長…… ケーキを食べさせる為に? もう……いやっ
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