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「ああっ！」
『ホント、お前弱いな』
「なんで？ここなら大丈夫だと思ったのに」
なんか悔しい……
『どうする～？』
「やる」
結局、夢中になってしまった
「う～ん……ここは危険だし、ここは……ああっ、手がプルプルする」
『早く～』
「ま、待って」
悩む
ここまで来て負けるのは悔しいし
「燕羽」
「ん？」
「下から２番目の真ん中」
「えっ、一番危険」
「大丈夫」
「わかった」
ちょっと怖いけど……そ～っと
「やった！」
『くっ……繭め』
今度は翔が悩んでる
「翔の負けだよ」
『まだだ』
だよね
まだわからない
『ここだ！……って、ああっ！』
「ね？」
「繭すごいね」
『もう……繭禁止！』
「どうしてわかったの？」
「計算したから」
「け、計算……」
ゲームごときに計算
なんかゲームじゃなくなってるような
「翔、諦めて仕事しろよ」
『わかったよ』
「繭はすごいね」
『昔から繭にはゲーム勝てない』
「そうなんだ」
『神経衰弱なんてさ、俺の番がなかなかまわって来ないし』
「どうして？」
『一度見たカードを全て覚えてるから』
「ひぇ～」
やっぱり繭はすごい
こんなに可愛いのにすごい
「なでなで」
「？」
「あっ、ごめん……つい可愛いから」
「燕羽」
「ん？」
「僕以外の頭を撫でないでね」
「へっ？」
『おっ、繭もヤキモチ妬くんだ～』
「他に撫でる人なんて……」
『いるじゃん』
「………ああ、雪魅？」
『そそ』
「でも雪魅は従兄弟だし」
「撫でないで」
「繭……」
他の人と同じように扱われるのが嫌なのかな
「わかった」
「約束」
「うん、約束」
せっかく繭と仲良くなれたんだし、雪魅の頭を撫でる事もないよね
そんな事を考えながら繭と指切りをした
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