繭のライバル?

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「はぁ……」 「おかえり」 「朝からごめんね」 「いいけど……さっきの彼は?」 「雪魅?」 「うん」 「従兄弟なんだ」 「従兄弟……」 「両親は海外で暮らしてて雪魅だけ日本に……そっか、仕事で日本に戻って来たのかな?」 「…………」 「どうしたの?」 「ん?何でもない」 急に黙り込まれるとちょっと焦る 「繭君は相変わらずだね」 「あははっ……」 「でもやっぱり憎めない」 「繭は可愛いんだ…すごく素直だし」 「お気に入りだね」 「うん」 「俺は?」 「お……友達」 「クスッ」 危ない危ない 「おはよう」 「紫乃、おはよう」 ん? 「ち、ちょっとその雑誌見せて」 「うん」 雪魅だ…… 表紙に雪魅が居る 「それ、僕もびっくりした」 「俺もさっき初めて聞いたから……ホントにモデルなんだ」 「どこかで見たような気はしてたんだけどまさかモデルだとはね」 「楓さんは知ってた?」 「知らない」 「だよね」 楓さんは関係ない人間には興味ないみたいだし 「結構人気あるみたいだよ」 「そうなんだ」 「燕羽も知らなかったとはね」 「あはっ、芸能人とかさっぱりわからない」 「僕も同じく」 「でも、楓さんならどこかで会うかもね……その時はよろしく」 「よろしく?」 「えっと……従兄弟だしまだ日本の友達も少ないと思うし」 「俺はミュージシャンだからモデルには会わないな」 「そか」 「うん、力になれなくてごめんね」 「あっ、俺こそごめんね」 確かに会わないよね 「だけどさ……燕羽には悪いけど、僕はちょっと苦手かも」 「ん?どうしたの紫乃」 「繭君はあんな性格だけど不思議と嫌じゃないけど、雪魅君は……ワガママと言うか自己中と言うか……なんかごめんね」 「ううん……確かに昔から親に怒られた事がないし、おばさん達も一人息子だからすごく可愛がってたから昔からワガママなんだよね」 「僕が言うのもなんだけど、あのままだと敵しか作らないかもね……友達とか欲しくないのかな」 確かにそうだよね 雪魅は今まで海外の学校でどんな生活をしていたのかな 友達か…… 後でちょっと見に行ってみよう
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