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満月(M)
「あなたが桜の花びらになって、消える夢
もう何十回見ただろう」
満月(M)
「あなたと別れたあの日から、もうずっと」
満月(M)
「ずっと 英知くん…」
─回想─
満月(M)
「二人のはじまりは、やっぱり4月
桜も満開な、ある春晴れの日」
(西山がインターホンを何回か押す)
西山
「おかしいわねぇ…
今日、満月ちゃん連れて行きますって連絡したのに
どうして誰もいないのかしら」
西山
「すいませーんっ
林園の西山ですがーーっ
すいませーーんっ」
(負けるかーっという勢いで)
西山
「留守ですかーっ
もーーっ」
西山
「あのーー…
ああっ 満月ちゃんどこ行くの!?」
(ああっからは満月に向けて叫ぶように)
西山
「満月ちゃんっ」
(垣根の外から呼びかけ)
施設の子供1
「ん?」
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