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「ユチョンっ!!」
毛糸の帽子をピョコピョコ揺らして
全速力でジュンスが近づいてくる。
「ジュンス…。」
キラキラさせた瞳は眩しくて、無邪気な笑顔は可愛くて、「待った?」なんて心配してくれる優しい君が好きだけど。
「うーん…とーっても嬉しいんだけどさ。」
「うぇ?」
今の君の美声で
急に騒がしくなる周囲
「……バレちゃったみたい。」
「えっ?…うわっ!?…。」
真っ赤な鼻のジュンスを連れて、
走って
走って
走りまくる。
――ほらほら、そこの彼氏さん。
今日は愛の日なんだから彼女に余所見なんてさせないで、ちゃんと掴まえといてくれなきゃ。
俺たちの邪魔、しないでくれない?
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