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―なに考えたんだ?
さっきまで我慢していた悪戯心と君への欲情感が一気に目覚めてしまったから。
―ジュンスが悪いんだからな。
「いーえ。」
そう言うと、俺はチュッとリップ音をわざと響かせてキスをした。
「なっ…いき…っ―え?」
目の前のジュンスはわたわたと意味なく腕をパタパタさせて、口をパクパクさせて。
―おもしれぇ~。顔、まっかっか。
「ジュンちゃん?」
笑いを噛み殺して顔を覗き込めば、「…いきなりはナシって言った。」と細い声で顔を埋めてきた。
キス以上のことだって散々してるのに、最初から変わらない君の反応。
不意討ちに弱いことを知ってるから、余計にしたくなる。
「もっかい、いい?」
俺たちを包む甘い空気が流れ始めて
その雰囲気を最大限に利用して俺は君に許しを乞えば、まだ赤いままのジュンスがギュッと固く目を閉じた。
ジュンスと俺の距離が
近づいて近づいて
君の唇を堪能できる喜びに震えた瞬間―
「あ―っ!!!ユチョンっ!」
ムードも何もないジュンスの声で、あっさりと壊されてしまった。
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