2月14日

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「ちょ…ユチョン?!―やっ」 「しー…マリア様が見てるよ?」 「…ッ。」 耳元で囁くように言えば、おとなしくなってしまう腕の中。 「笑ってごめんなさい。」 しっとりとした肌に顔を埋めれば「…いいよ。」と口を尖らしながらもお許しの言葉を頂いた。 ――シチュエーション的には今だよねぇ…。 そんな計算をしてしまう自分はひどく滑稽に思えるけど。 早くなっていく鼓動が君にバレないか心配になる。 「ジュンス…手ぇだして。」 「うぇ?」 「ほら、左手。」 ポケットの中で箱を開いて中身を取り出す。 後ろから抱き締めたままジュンスの手をとって、細い指にはめたのは、 今日のために作った指輪。
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