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「チャミ。」
平然と言う僕を唖然と見つめるユノとジェジュンヒョン。
止まった空気の中、珍しく焦ったジェジュンヒョンの声が響く。
「ちょっ―それがユノでも?」
遠回しに聞くのは止めにしたのか、ジェジュンヒョンがピンポイントで名前を出した。
―ユノだから尚更なんですよ。
ジェジュンヒョンの問いに心の中で本音がこぼれた。
「リーダーのユノヒョンにどう声かけて良いかなんて分かりません。」
「でも、その前に2人はッ。」
「第一、僕は滅多に泣きません。」
「ッ………。」
身を乗り出して僕に詰め寄るジェジュンヒョンに最後の釘をさせば、やっと諦めたようだった。
―ほんとに嫌なんですけど、この状況。
「…チャミ。」
顔を向けなくてもわかるくらいユノの落胆している声。
―…そんな顔しないでくださいよ。
「…僕も外で休んできます。」
暗い顔をした恋人と目を大きく開けたままのヒョンから逃げるように僕はスタジオを後にした。
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