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「ジェジュンに言った言葉は恥ずかしいのをごまかすため?」
後ろのあなたが笑うのが雰囲気でわかる。
「俺にかまってほしかった?」
ギシッと軋む音がして、ユノの体温が近づく。
「ねぇ、チャミ。
大好きなんでしょ?俺のこと。」
言葉を言い終わるか否かと同時に抱き締められて
「俺も大好き。」
耳元で囁かれてゾクッと身体が跳ねた。
―普段は鈍感のくせに。
どうしてこの人はこんなに…―。
「………すみません。」
ユノの暖かい腕の中
僕が口にしたのは
愛の言葉でも感謝の言葉でもなく
なんだかわからないあなたへの謝罪で。
「…僕の態度がユノを悲しませたり傷つけたりしてるのはわかってるんです。でも―「そんなチャミも好きだよ。」
「え?」
途中で遮られて身体の向きを変えられた。
まっすぐ向けられる真剣な瞳。
「素直になれないチャミも好きだし、たまーにこうやって素直になってくれるチャミも好き。」
ユノは青い空のように晴れやかに笑った。
「どんなチャミも俺は大好き。」
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