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「ジェジュン。」
「なっ…んっ―」
名前を呼ばれ、顔を上げてしまったことを後悔した。
重ねられる唇。
ねじ込められた舌の感触。
「ん…ハッ…や…。」
くちゅと水音が混じる
キスの間も身体をまさぐる掌は止まってはくれなくて。
「ゆっ…ユノ。」
息継ぎの合間に名前を呼べば、どちらのかわからない唾液で濡れた唇をしたユノがにんまりと笑った。
「なに?」
―なに、じゃないくせに。
「仕事、遅れちゃう。」
赤い顔を隠すように、俯きながら言えば、ユノの笑みが一層濃くなった。
「…今日午後からになったんだ。」
「え?」
「昨日、マネージャーから連絡があって。」
「だから、時間は平気なんだよね。」そう続けて、驚く僕の唇を軽く掠めた。
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