狂歌

3/9

804人が本棚に入れています
本棚に追加
/98ページ
「そんなに腰揺らして気持ちいいんだ。」 「は…違……ぁん…ぁ、ヤッ。 」 外で光る月と同じように唇を歪めて笑うユチョン。 意地悪な言葉が闇に溶け込むように僕の肌を溶かしていく。 散々溢した涙は痕だけを残して 否定の言葉すらただ喘ぐだけの僕にはままならない。 玉のような汗が首を伝い、熱い舌が這いながら耳許に達した。 わざと息を吹き掛けるように囁くテノール。 「また先にイっちゃうの?」 覆い被さるように僕を組み敷いているユチョンが「早くない?」と笑った。
/98ページ

最初のコメントを投稿しよう!

804人が本棚に入れています
本棚に追加