狂歌

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それから 会わない寂しさやうまくいかない現実が僕を襲う度 ユノをユチョンにかぶせて僕らは肌を重ね欲望にふけった。 抱く、抱かれるの行為の中で生まれたのは 自分が誰のものであるか忘れないこと。 「飛行機の時間って何時だっけ。」 「7時」 短く答えればそれに頷くようにユチョンが点けた煙草の紫煙が揺れた。 「ユチョンは本当に行かないの?」 今回行くのは僕だけ。 「なんで俺が行くの?」 笑いながらそう言われて言葉につまる。 「好きな人がイチャこいてるの見に行くほど悪趣味じゃないよ。」 柔らくおどけて見せてはいるけど、顔が笑ってない。 「…ごめん。」 軽率だった自分を後悔した。 瞳を伏せた僕の顔をユチョンの手が優しく包みこんだ。 「こっちにはジュンスもいるし、久しぶりに家族の顔も見たいから。気にしないでよ。」 ふわりと唇を掠めて笑うユチョン。 ―そんな顔、しないで。 喉まででかかった声はユチョンに届くことはなかった。 「ジェジュン。」 あのときと同じ目から僕は逃れられない。 「愛してる。」
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