第一章:信仰の押し売りはお断り

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早苗「貴方は一体…?」 ……ここの巫女か? まぁ巫女服にしちゃ腋と肩丸出しで奇抜な感じだが。 千秋「あぁ、突然出てきて驚かせちまってわりぃな。俺の名前は氏家千秋。あんたは?」 早苗「あ、ご丁寧にどうも。私はこの守矢神社の巫女をやってる東風谷早苗という者です。」 礼儀正しい奴だな。 というか大体の奴は俺を見て怯えるか逃げるか集団で喧嘩売ってくるかのいずれかなんだがな…。 まともに対応されたのは久々だ。 早苗「あの~?」 千秋「あ、すまねぇ。何だ?」 早苗「外来人の方ですよね?」 外来人? 千秋「何だそりゃ?」 早苗「あ、すみません、いきなり言われても解らないですよね…外の世界から来た人間を総称してこの幻想郷では外来人と呼んでいるんです。」 千秋「……なるほどな。いかにも俺は外来人という奴だ。紫に招待されて自分の意思で来た。」 早苗「やっぱりそうだったんですね!……ところで」 千秋「?…何だ?」 早苗「貴方は神を信じますか?」 は? 千秋「いきなり何を…」 早苗「信仰するなら是非とも我が守矢神社を!!」 千秋「いや、ちょっ」 早苗「今なら信仰するだけで神奈子様の御柱のカケラが入ったこの御利益たっぷりのお守りや諏訪子様が丹精込めて作った御利益たっぷりの蛙の置物がついてきますよ!!」 千秋「あの、だから…」 このあと早苗を説得し、状況説明をするのに一時間かかった。 風祝暴走中… 青年説得中…
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