第二章:酒は飲んでも飲まれるな

5/11
前へ
/38ページ
次へ
背後から誰かに声をかけられた。声からして男か。 千秋「…しまった。人に聞かれていたとは…。恥ずかしいな。」 ?「その割にはかなり落ち着いてんなwもっと面白い反応を期待したんだがw」 千秋「残念ながら退廷な事には動じないタチでな…。ところであんたは?」 迅「おっと、そうだw俺の名は九十九迅。よろしくなw」 千秋「迅…か。俺は氏家千秋だ。よろしく。…もしかしてあんた、神奈川に住んでたか?」 迅「?何で知ってんだ?」 千秋「ニュースの行方不明者一覧に迅の名前が載ってたからな。」 迅「でも普通行方不明者の名前とかすぐ忘れるだろw」 千秋「…ドリ天に載ってたから覚えてたのもあるし、関東で走りやってる奴やマニアからすりゃ九十九迅の名前はメジャーだからな。」 迅「へぇwそーなのかーwww」 千秋「あぁ。俺が住んでた茨城にも届いていたからな。…1、5Jを積んだブルーメタリックのJZZ30ソアラ。その公道のモンスターを操るワインディングダンサー、蒼き閃光の異名を持つ九十九迅。…まさか幻想郷で会えるとは…」 迅「俺はべつに意識してねぇんだけどなwしかし俺ってそんな有名だったのか…知らなかったw」        チェイサー 千秋「実は俺もJZX100を買ったら神奈川に引っ越して仕事しながらチューニングとか走りの腕を上げてあんたに挑戦しようとしてた輩の一人さ。」 迅「ほぉ…車好きなのか?」 千秋「好きというよりはからっぽな毎日を少しでも満たす為にバイクや車にのめり込んだと言った方が早いかな。確かに面白いけど好きなのかは良く解んねぇ。」 迅「…。」 千秋「…車と走りが好きな迅からしたら舐めてんじゃねぇって話だよな…。俺自身走り屋達に失礼だと思ってるよ…。」 迅「いや。べつに良いんじゃないか?それで。」 千秋「え?」
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

9人が本棚に入れています
本棚に追加