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千秋「…誰だ?あんたは。不法侵入は犯罪だって解らねぇのか?」
声がした方を向くと妙な空間の切れ目から金髪の女がいた。
美人だが何処か胡散臭い雰囲気を出していた。
?「ふふふ…ごめんなさいね。貴方は私を見て驚かないのかしら?」
千秋「残念ながら不法侵入されんのはそれなりに慣れてんだ。」
それなりにでかい家だから夜に強盗が何回かきたからな。
…まぁ返り討ちにしてやったが。
?「ふふふ…中々愉快な人生を送っているのね。」
千秋「愉快?むしろ逆さ。からっぽではきだめのような人生さ。…それよりあんた、何者だ?」
あの空間はどんな種があるんだ?
紫「私の名前は八雲紫(ヤクモユカリ)。妖怪でこの世界とは隔離された
゙幻想となった者"が暮らす幻想郷の者よ。氏家千秋君。」
なんだと?
千秋「信じらんねぇ…と言いてぇが信じるしかねぇか…その空間の切れ目はどう考えたって人間には不可能だしな…というか何故俺の名前を知ってるんだ?」
紫「あら?わりとあっさり肯定するのね。…因みに貴方を何故知っているのかは何日か前から貴方の事を見ていたからよ。」
千秋「ストーカーか…」
紫「失礼ね。たまたまこっちの世界を傍観してたらつまらなそうに生きている貴方を見つけただけ。…それで幻想郷に招待しようと思った訳。」
ほう。
なるほどね…
千秋「行ってやろうじゃねぇか。こっちで死んだように生きていくよりよっぽど刺激的で面白そうだぜ。」
紫「解ったわ。それじゃ準備をして最後の挨拶をしたい人達に別れを言ってきなさい。」
千秋「その必要はねぇよ。親しい人間なんざいねぇしな。…準備の方は外にあるバイクと最低限の着替えだけで十分だ。」
紫「そ。じゃあ準備だけしてきなさい。」
千秋「おう。」
青年準備中…
キョカカカ!!
フォン!!フォン!!
ボボボボボ…
Araiのヘルメットを被り、SIMPSONのレーシンググローブ手にはめて、背中に着替えの入ったリュック、タンクに小物が入ったタンクバックを装着し、相棒のMk2に火を入れる。
千秋「準備万端だ。いつでもOKだぜ紫。」
紫「了解。とりあえず貴方を守矢神社という場所に送るわ。そこに住んでる神二人と風祝の巫女なら貴方を歓迎してくれると思うわ。」
千秋「了解。」
クパァ
ボォアアア!!
目の前の空間に切れ目ができ、そこに向かって発進する。
こうしてまたニュースに一人の行方不明者が追加された。
紫「ようこそ…幻想郷へ…。」
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