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「うぅ・・・・・・、ギルドマスター・・・」
アイリは目を開かない。声でGMを識別したのだろう。
とてもつらそうに呻いている。
「くそっ、お前がこんなことになるなんて」
GMはいらだちを隠せずにいた。
「この先に、お前をそんなにした奴がいるんだな。
・・・俺が潰してやる。」
GMは基本的にギルド員に優しい。だからこそギルドマスターをやっていけるのだ。
「マスター・・・」
蚊が鳴くような、とても小さな声でアイリが言った。
「どうした?」
かすかにアイリの目が開く。
「お願いです。・・・この先にいる少年を殺さないで。・・・彼は悪くない。・・・彼の精霊達も悪くないんです。・・・っく」
そう言い終わったアイリは、死んでしまったかのように力が抜けた。
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