1日目/1:好奇心という悪意。

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誰が駒鳥殺したの―…? 9月の上旬、 まだ夏の暑さが残っているこの季節 80人以上も女がいるこの部屋は雨の湿気と女達の香水の匂い、熱気のせいで不愉快なくらい女臭かった。 汗と雨のせいでじっとりした首筋に髪の毛がまとわりつく 実に不愉快。 ああ…背中と脇、凄い汗。 家に帰ったらブラウス洗濯しなきゃ。 「…雪、なんで…死んじゃったの…」 不意に隣から鼻をすする音と共に麻美の消えそうな声が聞こえてきた。 ああ…そうだった… 今から雪のお葬式だった… 私は仰ぐ手を止め視線を前にやる。 部屋には私と同じ青いブレザーを着た女達、そして黒い服を着た大人達…… そして色とりどりの花、たぶん雪が入っていると思われる白い棺。 黒く縁取られた写真立てに飾られた一人の少女の写真。 私はその少女の遺影を見つめた。 大きな目にすっと通った鼻、雪のように白い肌にほんのりと赤い頬 写真の中の彼女は生前のままの美しさを湛えながら額縁の中で静かに微笑んでいた。 いつも私達を幸せな気持ちにしてくれていた笑顔。 皆、泣いている中雪だけが幸せそうに微笑んでいた。
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