#2-1 出前授業

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「いったいどうしたのかしら。わざわざ職員室に私達を集めたりして…………。」 只今、午前8時20分。 登校完了時刻10分前であるのに、俺達職員は皆ここ……第一職員室に集められていた。 普段は、広々としたこの場所だが、メタボのシンボルである『校門の番人(ゲートガーダー)』も例外なく集まっているため暑苦しい。 そんな中、小萌先生とは反対側に机を構えている親船素甘(おやふねすあま)先生は、なにやら不機嫌だった。 「どうしたんですか、親船先生?」 とりあえず、心配になった俺は、彼女に声をかけてみる。 「どうしたじゃ有りませんよ。なんで私がこんな暑苦しい所に…………。」 ああ、そっちか…………。 『美人は得をする生き物。』 彼女は、そんな考えを持つ人間だ。 今でも、汗で化粧が落ちているのではないかとかを考えていたのだろう。
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