夏の始まり

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前田祐介(まえだ・ゆうすけ) やはり俺の幼なじみで、当然、桜が俺、静であるとは知らない… それどころか… 「さ、桜…さん…?夢みたいだ…大好きな桜さんにこんな所で出逢えるなんて…」 と、顔を赤らめる祐介… そう、祐介は、北島桜が俺だとも知らずに桜に恋をしてしまった間抜けな奴なんだ! 「やっぱり…桜ちゃんが、祐介の好きな桜ちゃんだったのね~」 ニコッと笑う由希… 夏目が俺の耳に口を寄せてきて、そっと囁く… 「この人は…やはり幼なじみ?」 俺は黙って頷くと、夏目は、判った…と目で合図した。 「ええっ?桜が好きなんですか?私は桜と寮で同じ部屋に住んでいる夏目真子って、言います。真子って呼んでくださいね♪」 と言うと、祐介の手を握る夏目。 こうして、偶然とは言え… 俺と由希と祐介の幼なじみの3人が一緒に顔を合わせてしまったのだった…
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