‡CHAPTER・1‡  †ワラクテの章†

12/13
前へ
/51ページ
次へ
突如強い追い風にアルファンたちは煽られた。 振り向くと、5メートルはあるだろう、緑色のドラゴンが現れた。 「うわ~っ!!」 「ででで出た――――――――――――っ!!!!」 仰天のあまりアルファンとカインがパニクった。 「慌てるな!まずは私がやる!」 言うなりエルメスが前に出ると、杖を前に突き出した。すると、杖の先端についている黒い石が赤く光り、火炎放射を出現させた。炎はそのままドラゴン一直線に進み、ドラゴンを火だるまにしていく。 「すげ。」 続いてローレライの攻撃。矢を3本発射させた。 命中したらしく、ドラゴンがうぉーと吠えた。 エルメスはアルファンに近づいた。 「アルファン、君の剣に魔法をかける。その剣でドラゴンを倒せ!」 言うなりエルメスがアルファンの剣に杖をかざした。刄が赤く光ったのがわかる。 「よし、今だ!」 アルファンはエルメスに促され、剣をドラゴン目がけて大きく振った。その時、刄から光が剣の動きに沿って大きな刄になり、ドラゴン目がけて風のように迫った。 ドラゴンは真っ二つになった。   ドラゴンが死に、6人はやっと試練の塔に辿り着いた。だが、入り口付近に誰かが倒れていた。
/51ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加